イムセラ製品情報

製品情報(ドラッグインフォメーション)

使用上の注意-重要な基本的注意

  • (1)本剤の投与開始時には心拍数低下、房室伝導の遅延が生じることがあるため、本剤投与開始前及び投与中は以下の点に注意すること。
    • 1)初回投与後少なくとも6時間はバイタルサインの観察を行い、初回投与前及び初回投与6時間後に12誘導心電図を測定すること。 また、初回投与後24時間は心拍数及び血圧の測定に加え、連続的に心電図をモニターすることが望ましい。(「慎重投与」、「重大な副作用」の項参照)
    • 2)本剤投与後に徐脈性不整脈に関連する徴候又は症状があらわれた場合には、適切な処置を行い、少なくともそれらの徴候・症状が消失し、 安定化するまで患者を観察すること。また、 次の投与時(翌日又は休薬後再開時)にも心電図をモニターする等、十分な注意、観察を行うこと。(「重大な副作用」の項参照)
    • 3)投与初期には、めまい、ふらつきがあらわれることがあるので、自動車の運転等危険を伴う機械の作業をする際には注意させること。
    • 4)本剤の薬物濃度が定常状態に到達した後に2週間を超える休薬をした場合は、投与再開時に心拍数及び房室伝導に対する影響が認められるおそれがあるため、初回投与時と同様の注意、観察を行うこと。なお、休薬期間が2週間以内の場合も、投与再開時は十分に注意すること。(「薬物動態」の項参照)また、本剤の薬物濃度が定常状態に到達する前に休薬し、投与を再開する場合は、投与期間や休薬期間を考慮し、初回投与時と同様の注意、観察を行う等十分に注意すること。
  • (2)本剤は末梢血リンパ球を減少させる作用を有することから、本剤の投与により感染症のリスクが増大するおそれがある。本剤投与開始前及び投与中は以下の点に注意すること。
    • 1)本剤投与開始前に血液検査(血球数算定等)を行うとともに、投与中には定期的に血液検査を行うこと。リンパ球数が200/mm3を下回った場合には、2週後を目処に再検査を実施し、連続して200/mm3未満であった場合には、原則として投与を中断し、リンパ球数が回復するまで患者の状態を慎重に観察するとともに、感染症の徴候に注意を払う等、適切な処置を行うこと。投与再開については、リンパ球数が600/mm3以上まで回復することを目安とし、治療上の有益性と危険性を慎重に評価した上で判断すること。(「重大な副作用」、「薬物動態」の項参照)
    • 2)本剤投与中に水痘又は帯状疱疹に初感染すると重症化するおそれがあるため、本剤投与開始前に水痘又は帯状疱疹の既往や予防接種の有無を確認し、必要に応じてワクチン接種を考慮すること。接種する場合はワクチンの効果が十分に得られるまで本剤投与開始を延期すること。(「相互作用」、「重大な副作用」の項参照)
    • 3)患者に対し、感染症状(発熱、けん怠感等)があらわれた場合には直ちに主治医に連絡するよう指導すること。また、治療中に感染症が疑われる症状が認められた場合には、本剤の投与中断を考慮するとともに、早期に適切な処置を行うこと。重篤な感染症が発現した場合には本剤の投与を中断し、適切な処置を行うこと。投与再開については、感染症の回復を確認し、治療上の有益性と危険性を慎重に評価した上で判断すること。(「重大な副作用」の項参照)
  • (3)無症候性も含め、特に投与初期には黄斑浮腫があらわれることがあるため、投与開始3~4ヵ月後に眼底検査を含む眼科学的検査を実施し、患者が視覚障害を訴えた場合にも眼科学的検査を実施すること。糖尿病の患者又はブドウ膜炎の既往歴のある患者では黄斑浮腫が発現するリスクが増大するため、本剤投与開始前に眼科学的検査を実施し、投与中にも定期的な検査を実施すること。黄斑浮腫が確認された場合には、投与を中断し、適切な処置を行うこと。回復後の投与再開については、治療上の有益性と危険性を慎重に評価した上で判断すること。(「重大な副作用」の項参照)
  • (4)肝機能異常があらわれることがあるので、本剤投与開始前に肝機能検査(トランスアミナーゼ、ビリルビン等)を行うとともに、本剤投与中は定期的に肝機能検査を行うこと。また、本剤投与中に肝機能障害を疑う臨床症状があらわれた場合にも肝機能検査を行い、異常が認められた場合には本剤の投与を中断し、適切な処置を行うこと。(「その他の副作用」の項参照)
  • (5)本剤投与により血圧上昇があらわれることがあるため、投与中は定期的に血圧測定を行うなど患者の状態を注意深く観察し、血圧上昇が認められた場合には適切な処置を行うこと。(「その他の副作用」の項参照)
  • (6)本剤は消失半減期が長く(6~9日間)、投与中止後の本剤の血中からの消失には最長で2ヵ月かかる場合があり、その間リンパ球数減少などの薬力学的効果も持続するため、感染症の発現等に注意すること。(「相互作用」、「薬物動態」、「薬効薬理」の項参照)
  • (7)妊娠可能な婦人に対しては、本剤の投与を開始する前に、患者が妊娠していないことを確認すること。患者に対して本剤が胎児に悪影響を及ぼす可能性があることを十分に説明し、本剤投与期間中及び最終投与後2ヵ月間は適切な避妊を徹底するよう指導すること。また、本剤投与中に妊娠が確認された場合には直ちに投与を中止すること。(「禁忌」、「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」」の項参照)
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