適正使用ガイド
参照情報
徐脈性不整脈とは
病態
- 徐脈により十分な心拍出量を維持できないと、失神やめまい、心不全など様々な症状が引き起こされる。
- 徐脈の程度の軽いものは健康人にもみられ、症状を伴わず治療の必要のないものが多い。
- 第Ⅰ度房室ブロック、運動選手や夜間睡眠中にみられる洞徐脈や房室ブロック(Wenckebach型)は治療対象とはならない。
分類
- 徐脈性不整脈は洞不全症候群と房室ブロックに大別され、その鑑別には心電図記録が必須である。
- 洞不全症候群(心電図所見と病態から分類:Rubenstein分類)
-
- Ⅰ型:持続性かつ高度の洞性徐脈(心拍数<50/分)
- Ⅱ型:洞房ブロック、発作性洞停止
- Ⅲ型:徐脈頻脈症候群
- 房室ブロック(房室伝導の障害程度および障害部位により分類)
-
- 第Ⅰ度房室ブロック:PQ(PR)時間の延長
- 第Ⅱ度房室ブロック:QRS波の間欠的脱落
Wenckebach型、MobitzⅡ型、2対1房室ブロック、高度房室ブロック - 第Ⅲ度房室ブロック:房室伝導が完全に途絶
治療法
洞性徐脈性不整脈※、徐脈性心房細動、房室ブロック(第Ⅱ~Ⅲ度)の治療方針
〔不整脈薬物治療に関するガイドライン(2009年改訂版)〕
※洞性徐脈性不整脈:持続する洞徐脈、洞停止、洞房ブロック
【参考】『 今日の診断指針 第5版』 医学書院 2008年 p302-303
循環器病の診断と治療に関するガイドライン(2008年度合同研究班報告)
『 不整脈薬物治療に関するガイドライン(2009年改訂版)』